夏休み特別イベントで広がる子どもの世界
- 伊智郎 古井
- 7月8日
- 読了時間: 3分
更新日:7月9日

〜外出を通じて育まれる“生きる力”〜
友遊学舎では、日常の療育活動に加えて、季節ごとの特別イベントを大切にしています。特に「外出を伴う夏休みイベント」は、子どもたちにとって貴重な体験の宝庫。楽しさの中にも、たくさんの療育的効果が詰まっています。
🌻1. 夏休み特別イベントでの社会性の発達
外出イベントは、普段の施設内では経験できない社会との関わりを生み出します。たとえば…
公共のルールを守る(電車内で静かにする、列に並ぶなど)
他の利用者やスタッフと協力し合う(バスでの座席の譲り合い、グループ行動の体験)
店員さんや一般の人とのやりとり(注文やお礼のあいさつ)
これらの経験を通して、他者への意識や社会的マナーを自然と学ぶことができます。
🍧2. 夏休み特別イベントでの感覚統合・感覚刺激への適応
自然の中での活動(公園、動物園、水遊びなど)は、五感への刺激がいっぱい。
太陽の光、風の感触、水の冷たさ
動物の鳴き声、におい
土や草の手触り
こうした感覚刺激は、感覚過敏や鈍麻のあるお子さんにも無理なくアプローチできる方法のひとつ。安心できるスタッフの見守りのもとで、少しずつ刺激への「慣れ」や「快」の感覚を広げていきます。
🍉3. 夏休み特別イベントでの自己決定・選択の練習
イベントの中では、
行き先を選ぶ
昼食メニューを決める
お土産を選ぶ
などの「小さな自己決定」の機会が豊富にあります。スタッフが適度な選択肢を提示しながら、「自分で決める」喜びと責任を育みます。
🌈4. 成功体験の積み重ね
「おでかけできた!」「初めて電車に乗れた!」—そんな体験は、お子さんにとって大きな自信になります。
帰ってからの振り返りや、写真を見ながらの会話を通じて、達成感を再確認することも重要です。これらは「また挑戦してみたい」という意欲につながり、自己肯定感の向上にもつながります。
🌟5. 家族以外との信頼関係の深化
保護者と離れた環境での外出体験は、スタッフとの信頼関係を築く大切な機会です。「先生と一緒なら大丈夫だった」という安心感が、集団や社会とのつながりを広げる第一歩になります。
おわりに
夏休み特別イベントは、単なる「楽しいおでかけ」ではありません。そこには、社会性・感覚統合・自己決定・成功体験・信頼関係といった、療育の柱となる要素がしっかりと組み込まれています。
子どもたちが笑顔で一歩踏み出す瞬間に、私たちスタッフも大きな感動をもらっています。これからも、安心・安全のもとで「生きる力」を育む体験を大切にしてまいります。
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